神戸のデータ活用塾!KDL Data Blog

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ソラカメ™を活用してみよう

初めまして、こんにちは。 株式会社神戸デジタル・ラボ DataIntelligence(以下、DI)チームにてインターンシップ中の黒臺です。

  • IoTデバイスを活用したビジネスに興味がある方
  • 画像分析をこれから始めたい方
  • データ解析でビジネス課題を解決したい方

を対象に執筆しております。是非参考にしていただければ幸いです。

近年、遠隔監視・工場の可視化などに活用できて簡単に導入できるカメラが販売されています。 そこで本連載では、株式会社ソラコム様より発売されているネットワークカメラ ”ソラカメ” についてご紹介します。

第1回目の本記事では、ソラカメの概要とAPIの種類や活用事例をご紹介いたします。 次号は、ソラカメのAPIを使い画像取得をする実装例をご紹介する予定です。

ソラカメのクラウド録画について

ソラカメには主に3つの機能があります。 クラウド常時録画・モーション検知・ライブ映像 です。

1. クラウド常時録画とは?

カメラの電源をONにし、インターネットに接続していれば、映像を常時クラウドへアップロードする仕組みを指します。

録画用のレコーダーを使用者が準備する必要が無く手軽に導入できます 録画されたデータは、スマートフォンではアプリ上から、PCではWebブラウザ上でも確認が可能です。

録画データの保管期間は、こちらの表のとおりです。録画データの保管期間はライセンスの料金によって変わります。使用の用途に応じて選択しましょう。

ソラカメライセンス別料金

最新の情報はこちらのページからご覧ください。
Soracom Cloud Camera Services ソラカメ - IoT プラットフォーム SORACOM

2.ソラカメのモーション検知とは?

カメラが映像内の人・動物・モノの動きを検知した時だけ録画をする機能です。 録画データはクラウドにアップロードされ、スマートフォンのアプリやWebブラウザ上で見返すことが可能です。 たとえば店舗の出入り口にソラカメを設置し、人が通ったときの画像のみを確認したい場合に活用できます。

3.ライブ映像

カメラのリアルタイム動画を視聴できる機能です。 スマートフォン上のアプリを操作することで、アプリとカメラで双方向同時通話も可能です。

ソラカメのAPI活用方法について

ソラカメにはAPIが提供されています。 APIを使うことで、ソラカメで録画をした画像(静止画)を取得できます。 取得できる画像には次の2種あります。

  1. 撮像に広角補正が入る場合画像

  2. 広角補正がない場合の画像

なおソラカメ対応製品「ATOM Cam 2」の製品仕様では、撮影可能距離が30cmから数十mとあります。

農業などの広域な範囲を監視したい場合、広角補正なしで撮影範囲を広くすることが可能です。 リアルタイム動画も利用できるので、HTMLファイルにAPIの連携をJavaScriptで記述するなどでWebページ上でリアルタイム画像を取り込むこともできます。 道路状況や店舗の混雑状況を可視化などで応用ができそうです。

注意 ※1か月間で動画のエクスポート時間が72時間を超えた場合は課金が発生します。(ソラカメ対応カメラ1台ごと・72時間)詳しい説明ページはこちら。

users.soracom.io

なお画像については1枚1秒の換算です。

APIを使用し取得できるデータ一覧

提供されているAPIを使えば、下記のとおりのデータが取得可能です。

  • カメラ一覧、カメラ詳細情報の取得
  • リアルタイム映像の閲覧(ストリーミング形式)
  • 常時録画(過去の録画)の閲覧(ストリーミング形式)
  • 常時録画データのダウンロード
  • 常時録画データから切り出した静止画像のダウンロード

こちらの機能を使用すれば、既存のシステムへデータを組み込むことが可能になります。

活用方法

カメラ映像からどのような分析ができるのか、活用方法をご紹介いたします。

①カメラ映像から人の転倒を検知
何かしらの理由で歩いている人が転倒してしまった。周りに誰もいない状況・周りから気づかれない状況だった場合、気づいてから救護までに時間を要してしまいます。そのようなことを防ぐため、カメラ画像から骨格を推定して転倒を検知する方法があります。このような転倒検知は介護施設や病院などで活用が期待されています。

右奥に人が倒れていることを検知

②棚の空き状況を把握する
こちらは論文からの引用になりますが、実現した活用例となります。
ある小売店の棚をカメラで撮影します。棚の空き具合を判定して、ストックが少なければ自動でお知らせする機能を実現しています。

※引用文献 図[1] https://www.mdpi.com/1424-8220/19/12/2722#

次の記事は

次回は、撮影できた画像をAPIを使って取得してみたいと思います。実装方法をまとめる予定です。お楽しみに!

KDL Cam

神戸デジタル・ラボではソラカメを利用したKDLCamというサービスを提供しています。

kdlcam.kdl.co.jp

KDLCamの特徴

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